日本的な企業 Japanese-style management 2003 7 21

 国には、民族性というものがあります。
日本は、単一民族、農耕民族、海洋国家です。
アメリカは、多民族、狩猟民族、大陸国家です。
このような違いがありますので、アメリカの方式をそのまま真似してしまうと、
うまく行きません。
全部、真似をするのではなく、日本に適した部分だけを真似すべきです。
 さて、日本式経営をしている企業があります。
この業界は、日本的に言えば、精密業界と言いますが、
外国から見れば、精密業界と言っても、わかりにくい。
 精密機器のハイテク企業、もしくは、
ハイテクの精密機器の業界と言った方がわかりやすいかもしれない。
キヤノン、富士写真フィルム、リコー、セイコーエプソン、オリンパス、
コニカ、ミノルタ、ニコン、カシオ。
 この業界の特徴は、実に、いろいろな事業を展開しているので、
どういうジャンルに入るか不明です。
共通するのは、精密な技術が得意なことです。
また、デジタルカメラを作れる技術があるということも共通しています。
 いずれにせよ、この精密な技術は、外国の企業には真似できないでしょう。
また、この業界は、大規模な人員削減は行なわない日本式経営が多いという特徴があります。
さらに、業績も好調なところが多いという特徴もあります。
 このように、企業名を並べると、得意分野が違いますので、
違う業種を並べたように見えますが、
精密な技術、デジタルカメラ、日本式経営という点では、共通項があります。
 昔、オートバイの世界グランプリレースを見ていて、思ったことがあります。
オートバイの開発と同時に、タイヤも開発した方がよいと思いました。
最高のオートバイを手にした、最高のレーサーでも、
どのタイヤを選択するか、よく悩んでいました。
タイヤで勝敗が決まることがありました。
オートバイの開発とタイヤの開発を同時にすることは、コスト高になりますが、
レースでは、安定して勝てるのではないかと思いました。
オートバイの開発が終わってから、
オートバイに合うタイヤを探すというのは、
スタートが出遅れているように見えました。